◆富める者はますます富み、貧しい者はますます奪われて行く

◆富める者はますます富み、貧しい者はますます奪われて行く

インド売春地帯ほど、資本主義が剥《む》き出しの場所はない。多くの日本人が耐えられないほどの格差と残酷さがそこにある。そこは「地獄」と言っていいかもしれない。

それがインド売春地帯である。

資本主義は豊かな者と貧しい者を|乖離《かいり》させる。富める者はますます富み、貧しい者はますます奪われていく。

インドでは中部の農村とニューデリーやムンバイの中流階級では収入が百倍にも二百倍にも違ってくる。昨今の世界経済では中国と並んでインドもまた次世代の投資先として脚光を浴びているが、利益を得るのはインドの本当のごく一部の階級だけの話である。

インドのそちこちに見られるスラムに行ってみると、グローバル投資が|下層階級《ボトム》には何の意味もないことが見えてくる。貧しい生まれの女性たちが、生きていくために蔑《さげす》まれる職業に就《つ》く。それが延々と続いて数千年の歴史になる。

売春地帯では、肉体という生々しい物体が売買されるだけに、社会的矛盾はより直接的だ。生活に窮《きゅう》して、生きることにも支障をきたしている女と、暇つぶしにセックスを買い漁る男の姿は、実に分かりやすい対立構造となっている。

数十年に渡って私が見てきたのは、まさにこの「社会的矛盾」だった。

最初はタイの売春地帯、次はカンボジアの売春地帯、そしてインドネシアの売春地帯とさまよい歩いて私はこの「社会的矛盾」を見た。これについては、『ブラックアジア 売春地帯をさまよいあるいた日々』のタイ編、カンボジア編、インドネシア編とまとめている。

確かに……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア インド・バングラデシュ編』にて、全文をお読み下さい)

『ブラックアジア・インド・バングラデシュ編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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