数年前のことだが、イギリスではエイズ患者のほとんどが外国で感染しており、その中でもトップが東南アジアの「タイ」で感染していたことが分かって大騒ぎになったことがある。
このニュースに接したとき、私がすぐに脳裏に浮かべたのが、ゲイが集うボーイズ・ストリートに押しかけているイギリス人の姿だった。
イギリス人がタイでエイズに罹るというのであれば、真っ先にゲイの男たちを思い浮かべたとしても当然なのだが、どうもそれだけではないことを知った。
通常の異性間の売春ビジネスでも、イギリス人はタイでHIV感染する率が高いという。
東南アジアの歓楽街をさまよう欧米の男たちというのは、観光客に混じって、歓楽街をよく知った男も多い。そんな売春ビジネスの裏を知っている男が、なぜかタイでエイズに感染する。
なぜ、彼らはタイでワナにはまるのか。いったいそこで何が起きていたのだろうか。