昨今の医学の進歩は驚異的なものがある。外科手術、ピンポイントで症状を抑える製薬、医療機器。そのすべてが進歩して人間の健康を維持し、寿命を延ばすことに貢献している。
だから、医療の進歩、医療の効果に疑問を持つ人はいない。そして、iPS細胞の研究を見ても分かる通り、医療の進歩は止まっていない。
さらに、重要なのは、病気を治すだけではなく、人間の能力を飛躍させる医療さえも生まれようとしている。
たとえば、知的能力を向上させる薬はすでにある。頭を良くしたいのであれば、薬で向上させることが可能だ。筋肉を増強させる薬もある。
使い方によってはほとんど副作用もない「能力」増強剤は、次々と出てきている。
「能力」を増強する薬は、普通に私たちが考えている薬とはまた少しニュアンスが違う。それは、健康な人間を「超人」にするためのものなのだ。