2013年6月18日、ベネズエラで突如としてひとつの法案が審議されている。
それは、「すべての赤ん坊は、母乳で育てられる権利がある」というものだった。もっと、分かりやすく言うと、こうなる。
「赤ん坊は、母乳で育てよ」
ベネズエラの議会がこのようなことを言い出した理由は、大きく分けると3つある。
1つ目は、赤ん坊には粉ミルク(人工ミルク)より母乳の方が良いのだという信念だ。母乳は粉ミルクにはない栄養素がたくさん含まれている上に、乳房から直接与えることによって母親と子供の絆を強いものにすると言われている。
2つ目は、ベネズエラは、故チャベス時代から「反」多国籍企業の空気の強い国であり、多国籍企業を追放する意味合いも裏に込められていることだ。これはベネズエラ独特のものかもしれない。
そして、3つ目だが、実はこれが非常に重要なものだ。