旧ソ連の国々はどの国も一様に貧しく、救いがない。ソビエト社会主義連邦が崩壊してからも、それぞれの国はロシアに頼る形で生きながらえてきた。
そのロシアも、1998年1月に通貨ルーブルを1000分の1に切り下げるデノミを強行、8月にはデフォルト(債務不履行)に追い込まれてしまった。
これによってウクライナも経済的に追い込まれて、この頃からウクライナ女性は世界中に散らばって売春ビジネスに従事するようになっていた。
しかし、アンダーグラウンドの世界で起きていることは表に出ることはほとんどなく、ウクライナ女性の置かれた立場は、闇から闇へと消されて誰もよく知らない。
ここにひとつの映画がある。イタリア映画『題名のない子守唄』という映画だ。ジュゼッペ・トルナトーレ監督が作ったイタリア映画だ。
しかし、ミステリー映画としても傑作だが、恐らく普通の日本人はその背景がよく分からないで戸惑うかも知れない。