日本人の身体は昔と違って大きくなった。貧困が激減したこともあるし、食べ物が変わったこともある。
栄養がしっかり取れるようになると、どんな民族でも身長が伸び、大柄になっていく。そして、許容量を超えて栄養を取ると、今度は横に伸びていく。
先進国でもとりわけアメリカが、後進国ではメキシコが非常に肥満の多い国で知られているが、いずれにしても「栄養」が人間の身体を変えて行くのは間違いない。
かつて、タイの人々は小柄で華奢(きゃしゃ)な女性が多かった。もちろん、これは個人差が非常に大きいので、一般化できるものではないのだが、確かに華奢な女性が多かった。
私がそう思ったのは、タイ女性の中には、日本の女性には見られないような、まるでガラス細工のような細くて長い手足や指の女性を見かけるからだ。
「触れば壊れそう、強く抱き締めれば壊れそう」と感じさせる女性は、もうすっかりいなくなったが、今でもたまに30代以上のタイの女性で見かけることがある。