日本人は、極端なほど汗のニオイや動物的なニオイを嫌う。そして、それを忌避する。ニオイは消さなければならないと、日本人は頑なに信じているようだ。

ニオイを嫌い、上品なものだけを嗅いで生きていこうとする。

ニオイがしないのは、日本人にとって美徳だ。だから、他の国から来る人はみんな日本人が無臭であることに驚く。

日本の都会ではそのような選別が可能であり、熱帯の国の何もかもカオスになったようなニオイはそこにない。

誰も腐臭や悪臭を嗅ぎたいとは思わないし、汚水や汚物やカビの臭いを嗅ぐと気分が悪くなる。それは動物として健康に害するものだから本能的に嫌って当然だ。

日本人は几帳面なところがあるので、そういった悪臭の元をすぐに片づける。そのために、まるで日本の街自体が、清潔な病院のように感じることもある。

だから、日本人はとても秘かな「楽しみ」を、知らない間に失ったように見える。

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