今ではもう信じられないかも知れないが、かつてアメリカは厳しい性道徳を持った人たちが暮らしていたピューリタンの社会だった。
ピューリタンとは何か。ピューリタンとは清廉潔白を信条としたキリスト教徒の一派を指す。彼らはよく働き、女性は貞操を守り、家族は大切にされた。
こういったピューリタンの世界は、「大草原の小さな家」のテレビシリーズや、映画「若草物語」で雰囲気を知っている人もいるかもしれない。
男は男らしく、妻は夫に従って家庭を守り、子供たちは礼儀正しく躾けられたあの世界である。
この性的に潔癖な道徳的社会は1950年代頃まで続いた。しかし、このピューリタン社会は、やがて1960年代には否定され、破壊されることになった。
1960年代にはかろうじて残っていた道徳は1970年代には完全に崩壊して、今のアメリカの乱脈な性道徳に取って代わったのだ。何がピューリタンの道徳社会を破壊したのか。