インドにしばらくいると、日本とはあまりにも対照的な社会なので、いろんなことを思う。普段は社会のあり方に何も思わない人でもインドにいけばいろんなことを思うはずだ。
その中でも最も印象に残るのは、インド社会が徹底した「自己主張」で成り立っているということである。
どれくらい自己主張が必要かと言うと、何らかの被害に遭っても自己主張をしなければならないほどそれは必要なのだ。
他者を巻き込んで、犯罪が起きていたとしても、それをまわりにアピールして自分の話を聞いてもらわないと被害は存在しない。日本では街で大声で喧嘩している人などほとんど見ないと思うが、インドでは一日中どこかで喧嘩しているのを見る。
朝起きて街を歩けば、もう物乞い同士が喧嘩しているのを目にする。インド・コルカタにも街のあちこちにゴミ箱が設置されている。朝6時頃になると、物乞いたちがゴミを回収して回る。ゴミを漁って金になりそうなものを集めるのだが、そこで問題が発生する。