私はいつも弱い立場の中で生きてきた。私は組織に属していないので、組織社会の日本では単なる「はぐれ者」だ。一匹狼と言えば聞こえがいいが、現状は単なる野良犬に近い。

共同体から外れ、他の共同体にも属せない。何があっても、自分で何とかしない限り、誰も何もしてくれない。

それは、控えめに言っても、私自身が常に社会では弱い立場であることを意味している。

さらに私は旅人だったので、国外に出るともっと弱い立場になった。言葉が分からず、字も読めず、土地勘もなく、身の安全すらもおぼつかない。おおよそ、ひとり旅の旅人ほど弱い存在はない。

しかし、重要なのは、私はこの野良犬のような生き方がとても気に入っていて、それを維持したかったことだ。社会のどこにも属さないのだから弱い立場であるのは承知していながら、私はそれを維持したかった。

だから、私は常に「弱者」としての自分を自覚して生きているし、私の視点は常に弱者に向く。

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