「食べる」という行為は本能によって支配されている。この本能が壊れてしまうと、人の生命は不安定になってしまう。

この生存に重要なはずの本能が壊れるというのはあるのだろうか。それが、頻繁にあるようだ。

本能というのは、本来は喜びと心地良さに直結する。

たとえば、セックスが快楽であるというのは誰でも理解している。それは、喜びと心地良さを人に与えるものだ。

睡眠欲というのも本能だ。一日が終わり、安全な場所で疲れた身体を横たえ、清潔で心地良いベッドでまどろむというのは、とても気持ちが良いことだ。それは、欠かすことのできない快楽である。

それとまったく同じように、「食べる」というのも快楽である。好きなもの、おいしいものを食べるというのは、セックスと同じエクスタシーなのだ。

ところが、この「食べる」という本能が壊れることがある。拒食症は、その典型的なものだ。いったい、その深層心理に何が起きているのか。

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