かつて私はタイ・カンボジアの売春地帯を経て、シンガポール、インドネシアと国から国へと回遊魚のようにさまよい歩くことになり、そこからさらにインドの売春地帯に向かうことになった。

そして、2003年、2004年頃は頻繁にインド、スリランカ、バングラデシュと、インド圏の売春地帯をさまよい歩いていたが、次第にインド売春地帯のあまりの劣悪さに、私の心まで荒んでいった。

売春地帯は享楽のためにいる場所のはずだが、インド売春地帯はあまりにも不衛生で、女性たちは荒み、拝金主義と暴力が蔓延する中で、享楽など何ひとつ感じなかった。

それでも、インド売春地帯に没頭していたのは、激しく荒廃した売春地帯の中で、信じられないほどエキゾチックで魅力的な女性が点在していたからだ。「掃き溜めに鶴」という昔の言葉があるが、本当にインド売春地帯のことなのかと思う。

しかし、「もうあまりに遠いところに来すぎた。インド圏はもうこれで潮時だ」と私に思わせた場所があった。今でもそのときのことをよく覚えている。

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