中国でのビジネスは、何事もワイロがないと始まらないというのが誰もが知っている。
中国に進出したイギリスの名門製薬会社GSK(グラクソ・スミスクライン社)も、販路を拡大するに当たって、共産党幹部と医師の両方にワイロをばらまくという方策を積極的に進めていった。
中国販売責任者になったのはイギリス人のマーク・ライリーだったが、彼はこういった中国の伝統をよく研究して「郷に入らずんば郷に従え」の通り、ワイロをばらまきまくった。
中国でのワイロというのは、「金と女」の両輪だ。GSKは役人と医師に、現金とモデル級の女性とのセックスを提供し続けてきたのである。
その結果はめざましいものがあった。マーク・ライリーが責任者となった2009年からGSKの中国の売上は数百億円に上ったのだった。
ところが、あるときマーク・ライリーの元に1本の動画が送られて来て、それを見た氏は青ざめた。自分のセックス・シーンが盗撮されて克明に記録されていたのである。