昔、日本で犯罪を行った犯罪者が高飛びすると言えば、フィリピンだと相場が決まっていた。

フィリピンは今も警察が腐敗している上に、捜査能力も他国よりも劣っており、いろんなことがカネ次第で解決できることから、犯罪者にとってはありがたい国となっている。

さらに、国民全体が貧しく、仕事をしないでフラフラしている人も多いので、日本人がそこに紛れ込んでも誰も怪しまない。

そして、フィリピン人はすねに傷持つ人間同士が、互いに支え合う相互扶助のようなホスピタリティ(もてなし)もあるので、高飛びした人間がじっくり潜んでいてもかばってくれることも多い。

そういったことで、保険金殺人の犯人から、暴力団の組員から、詐欺師から、借金を踏み倒した人間まで、日本のアンダーグラウンドに堕ちている人間が一堂に会するのがフィリピンである。

それで、2009年に日本のアイドルをしていた女性が事件を起こしてフィリピンに逃げたとき、この裏社会の伝統はまだ続いているのかと、しみじみ思ったものだった。

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