街で恋人とデートする。日々の何気ない日常を互いに話し、おいしいものを食べ、将来の夢を語り、そして手をつなぎ合って歩く。それは誰にとっても楽しい瞬間だ。
しかし、それを「堕落」と捉える人たちがいる。
たとえば、イスラム教の強い国では多くの国民がそう思っているはずだ。最近、パキスタンでは妻が自分の許可なしに出かけたとして凄惨な虐待を受けて殺されている。
また、娘が「少年を見た」というだけで、実の母親にアシッド・アタックされて死んでいる。赤の他人が娘に強酸を浴びせたのではない。母親がそうしたのだ。
このような狂信的なイスラム原理主義はパキスタンのみならず、アフガニスタンから中東、北アフリカにかけて広く存在しており、女性たちの多くが堕落したとして罰を受けるような事態になっている。