日本の母親は子供は雑草のようにたくましく育てたいと考える。しかし、インドは逆だという。できることなら、温室植物のように過保護に過保護に育てたいと考えている。
この違いはどこから来ているのか。それは経済環境からだ。
日本では子供に十分な栄養を与えることができて、しかも子供が病気になったらすぐに医者に連れて行ける環境がある。風邪を引いた子供はすぐに薬がもらえて、適切な医療を受けて治ってくれる。
ところが、貧困層が5億人も6億人もいるインドでは、子供に十分な栄養を与えるというところから難しい。さらに子供が病気になっても、医者にすぐに診せてあげることもできなければ、薬をもらうこともできない。
つまり、インドではちょっとした風邪でも子供にとっては死に直結する病気になる可能性がある。病気になったら、子供の体力に賭けるしかないのである。
だから、インドの母親は子供を過保護に育てたいという気持ちになっていく。