タイ・バンコクのヤワラーは、"Yaowarat"と綴り、タイ人的な発音で言うと、「ヤォワラー(t)」となるので、ヤワラートとも表記する。

かつては「ヤワラー」と表記するのが一般的だったように思うが、最近では「ヤワラート」の方が通りが良いようだ。

フアランポーンからロータリー間のこの通りは、かつては非常に賑わっていた通りだったのだが、今では昼間からシャッターが閉まっているか、空いていても中が乱雑で真っ暗で何を売っているのか分からないような店ばかりになっている。

レストランも客の入りは悪い。MP(マッサージ・パーラー)というソープランドのような店も1軒あるのだが、客が入っているのは見たことがない。

要するに、このあたりは寂れてしまっており、道歩く人たちもバスの乗り換えを利用する人を除けば高齢者ばかりだ。見捨てられてしまっているのである。

しかし、面白いことに夜になると、まわりがゴーストタウンのようになっているのに、闇の中に売春する女たちが野犬のようにうろついて、遠くから獲物を追うように男を追う。

「ムカデの女」も、そうやって知り合った女性だ。(ムカデの女。彼女を抱く男は、そのムカデのような存在なのか

このあたりは、かつては売春地帯だったので今も伝統は静かに続いているのだ。そして、昼間このあたりを歩けば、「妖怪」と呼ばれていた女性たちを見かけるかもしれない。

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