1980年代の後半、タイのビーチに行くと、若い女性たちが服を着たまま海に入って波と遊んでいた。
その傍らで白人(ファラン)の女性が露出の高いビキニを着て日光浴していたので、タイの若い女性たちの服を着たまま海に入る姿が強いコントラストになって目に残った。
「なぜ彼女たちは服を脱がないのだろう?」
地元のタイの男に何気なく尋ねると、「普通のタイ女性は水着なんか着ない。恥ずかしがり屋なんだ」と答えた。
タイの歓楽街では若いタイ女性がビキニで踊り狂っている姿を見ていたので感覚が麻痺していたが、ごく普通の女性たちはとても保守的で恥じらいを持って暮らしていたのだった。
少なくとも1980年代後半はそうだった。
しかし、2000年代にもなると、タイ女性からも恥じらいが完全に消え去って、ごく普通の女性が大胆不敵な水着でビーチを歩くようになっていた。
そして、今やタイでも「露出狂」があちこちに出現する時代になっている。