今年は戦後70周年ということもあり、どうしても行きたかったのが広島です。

広島は今まで何度も素通りしてきた街だったのですが、日本人であれば原爆ドームだけは一生に一度だけは見ておきたいと思っていました。

2015年5月、私はやっとこの原爆ドームを自分の目で見ることができました。そして、原爆ドームと共に、私が見ておきたかったのが「原爆スラム」と呼ばれた場所の跡地でした。

かつて原爆ドームのあった場所から北側には原爆で何もかも失った人たちが川沿いにひしめくようにバラック小屋を建てて暮らしていた時代があったのです。しかし、すでにそこはスラムがあった面影すらも消えていました。

「日本人らしいな……」

そんな風に思ったことを今も覚えています。今まで私は国外のスラムを転々として生きてきたのですが、多くの国ではスラムはスラムとして何十年も存続し続けているのを見てきて、「貧困街は残り続ける」という意識がありました。

特にインドなどは10年経っても何も変わっていないのがスラムの特徴なのです。まるで時間が止まったかのようにその地区は時代に取り残されているのです。そして、時代に取り残された女性もまたそこに暮らしています。

しかし、日本は違います。日本はスラムの存在を許さない国なのでしょうか……。

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