1980年代以後、強い経済成長を成し遂げてジパング(黄金の国)と呼ばれた日本に、多くの東南アジア女性が働きにやってきていた。
こうした女性たちは、いつしか「ジャパゆきさん」と呼ばれるようになるのだが、ジャパゆきさんの主流になったのが、東南アジアではタイ女性とフィリピン女性だった。
台湾女性、中国女性、韓国女性、南米女性も多く紛れ込んでいたが、圧倒的だったフィリピン女性とタイ女性の前には霞んで見えた。
フィリピン女性は主に「フィリピン・パブ」に放り込まれ、タイ女性は主に「ちょんの間」のようなところに放り込まれるパターンが多かった。
1990年には日本のバブルは崩壊した。以後、日本経済は急激に沈没していくことになるのだが、それでも圧倒的な経済格差が東南アジアと日本にあったので、タイ女性が日本にやってくる流れは止まらなかった。
しかし、2000年前半にこうした流れも止まり、日本国内で外国人女性が売春ビジネスをするケースは減った。しかし、皆無ではないというのは、最近逮捕されたオヌマ・ピッチャパーの事件で明らかになった。
売春ビジネスは、裏で細々と続いているのだ。