「傾城さんは過去の女性に思い入れがあるみたいですけど、私は過去の客にはいっさい思い入れはないです。あくまでも仕事ですし割り切ってますしね」

そのように話すのは、もうすぐ20代後半のまるでどこかのアイドルかモデルのような容貌を持つ女性だった。

彼女は都内の高級デリヘルに勤める女性だったが、店ではナンバーワンだったというのは聞かなくても想像がつくほど容姿が優れ、頭の回転も速そうだった。

しかも、礼儀正しく立ち振る舞いもしっかりしていて、風俗の女性だったというよりも何か資産家の女性のような雰囲気があった。

以前、女性のデリヘル店長に話を聞いたとき、「ナンバーワンの女性は礼儀作法がしっかりした女性しかなれない」と聞いていたが、本当にそうなのかもしれない。

場末の女性たちと違い、彼女は馴れ馴れしい口調は使わず、汚い言葉も使わなかった。洗練されている、という言い方が相応しい。

「デリヘルで好きになった客はいないの?」
「いないですね。でも、太客は大切にしています」
「ふときゃく?」

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