昔は飛行機のチケットを取っても、座席は当日にカウンターで「窓側に」「通路側に」と頼んで、空いている座席がなければ仕方がなく自分の希望と違うところに座るしかなかった。

しかし、最近はインターネットでチケットを予約すると、航空会社のサイトで座席の予約ができることが多くなった。

すべての航空会社でこのようなサービスをしているのかどうかは分からないのだが、アメリカ系や日系の航空会社はほとんどが座席予約があるようだ。

そこで、座席予約のページを見にいくと、いろいろと面白いことに気付く。座席は前から順番に埋まっている。これは恐らく航空会社や団体が埋めているのだと思われる。

そして、単発にバラバラと埋まっていくのは通路側が多くて、その次に窓側になる。だいたいの人が、通路側の座席を望んでいることが分かる。

しかし、旅行サイト「エクスペディア」が行ったアンケート調査によると、「窓側と通路側、どちらが快適に過ごせると思うか」の回答では「窓側」と答えた人が491人中343人であったと報告している。

実に77%の人が「窓側の方がいい」と答えている。


窓側に座るべきなのか。通路側の方がいいのか?


個人の旅行で、毎回ファーストクラスやビジネスクラスで旅行する人はほとんどいないと思われる。マイレージでポイントが貯まったような幸運な場合を除けば、多くの人は黙ってエコノミークラスを利用する。

このエコノミークラスの座席の両端は3列になっている。

真ん中の席が大好きだという人はほとんどいない。両側から挟まれ、身動きできず、窓の外をのぞくにも不便だし、トイレに立つのもまた不便だ。

最近は、飛行機の真ん中の席を特等席にする「サイド・スリップ・シート」という画期的なアイデアが誕生している。確かにこれは素晴らしいアイデアだ。

しかし、これが取り入れられるのは恐らくずっと先の話になると思うので、それまでは真ん中の席はかなり不評のままになっているだろう。

とすれば旅人が選択できるのであれば「窓側の方がいいのか、通路側の方がいいのか」のどちらかで悩むことになる。飛行機は窓側に座るべきなのか。それとも通路側の方がいいのか。

果たして、あなたはどちらが好きだろうか。

国外旅行の場合、飛行機の時間は隣国に行く場合の近場を除くと、だいたいは4時間以上のフライトになることが多い。

私の好きな東南アジアは最長の場合を見れば、一般的にフィリピン・マニラが約5時間、タイ・バンコクが約6時間30分、シンガポールは約7時間20分、インドネシア・ジャカルタに至っては約7時間50分ほどかかる計算となる。それぞれ結構な時間だ。

エネルギーがありあまっていた20代の頃は、しばしアメリカのニューヨークにも行っていたが、12時間から13時間はかかるわけで、本を読んだり映画を観たりしても、飛行機の中で拘束される時間は本当に憂鬱なものだった。

死んだように寝ていればいいのだが、毎回、運良く眠れるほど人間の身体は都合良くできていない。

だから、窓側に座るか通路側に座るかは、快適さを考えると重要な問題であり、旅人はどちらがいいのかしばしば議論をする。旅人同士が集まれば、こんな話題で盛り上がっていたのは懐かしい記憶だ。




最近は、飛行機の真ん中の席を特等席にする「サイド・スリップ・シート」という画期的なアイデアが誕生している。確かにこれは素晴らしいアイデアだ。

窓側でも通路側でも、どちらがベストとは言えない


窓側が好きだという人は、もちろん「外を眺めることができるから」と真っ先にその利点を答える。初めての飛行機、初めての海外旅行の人は、感動を焼き付けたいと思って是が非でも窓側に座りたいと望むことが多い。

そう言えば以前、たまたま予約もしていないのに窓側に座れたことがあった。

このとき、隣に座った日本人の中年女性に「初めて海外に行くのですが、もしよろしければ窓側に座らせてもらえないでしょうか」と頼まれた。すぐに変わった。

やはり、窓の外を見て空を飛んでいる感動や、雲の海や、着陸時の眼下に見える外国の土地の光景に感動したようで、彼女は小さなカメラで一心不乱に窓の外を撮っていた。

それを見て自分が初めて海外に出た時のことを思い出した。私はやはり「窓側」に座っていたのだが、飛行機の窓に顔をこすりつけるように外の景色を眺め、緊張や感動で心臓が激しく鼓動を打つのを感じていたものだった。

しかし飛行機の旅に慣れてくると、よほどのことでもない限り外の景色を見てもまったく何の感動も覚えなくなる。

2度目や3度目ならまだしも、10回も20回も飛行機に乗っていると、もう外の景色は完全にどうでもよくなる。夜間飛行の場合は、どのみち外を見ても真っ暗でもある。

そのうちに窓側に座る意義も薄れ、それよりもすぐに席を立てる通路側の方が心地良く感じたりするようになる。

しかし通路側がベストなのかと言えば、そうとも言えない。隣の2人がトイレに立ちたい時は、必ず自分も席を立って上げなければならないという手間もある。

中には頻繁にトイレに行きたい人もいるわけで、そうなると何度も何度も立たなければならず、一心不乱に寝るというのが難しい。

そのため、ほとんどトイレに立たないという人は、外の景色に関心がなくても熟睡するために窓側を好む人も多い。通路側が必ずしもベストではないということだ。



窓側が好きだという人は、もちろん「外を眺めることができるから」と真っ先にその利点を答える。初めての飛行機、初めての海外旅行の人は、感動を焼き付けたいと思って是が非でも窓側に座りたいと望むことが多い。

東南アジアに向かうフライトでは私はこの席を選ぶ


私自身は3時間から4時間程度であれば、「窓側」がベストだと考えている。それくらいであればトイレに立つこともないし、隣の人に邪魔されずにゆっくりと眠れる。だから、短い旅であればいつも窓側にする。

バンコクからプノンペンに行くとき、シンガポールからインドネシアに入るとき、あるいはバンコクからコルカタに行くようなときは、長くても4時間程度だから「窓側」を指定することが多い。

しかし、6時間も7時間もかかるようなフライトの場合は、できれば通路側が取れるように努力する。

私はかつてのようにぐっすり眠れないことが多くなっているので、ずっと暇を持てあましており、そんなときは好きな時に立てて身体を動かせる通路側の方が精神的に楽だ。

熟睡できるのであれば窓側の方が断然にいいのだが、そうでないのであれば通路側の方が好きに立って行動できるので使い勝手がいい。上の棚から荷物を出したりしまったりするのも通路側でないとできない。

そうしたこともあって、私は長いフライトは必ず「通路側」にする。

このあたりは好みなので通路側が良いというわけではない。「窓側の方が絶対にいい」と言う人も多いので、自分の好みや体調で決まってくるものだろう。

通路での人の往来に落ち着けなかったりする人は窓側の方がいいし、窓側の閉塞感に耐えられない人は通路側の方がいいわけで、答えは他人に聞くのではなく自分の心身に聞くべきだ。

ところで、飛行機は前後に長いので、そうすると前が良いか後ろが良いかという話もある。これもまた一長一短があるのだが、もし国際線に乗っているのであれば、断然、前に近い座席の方がいいと私は考えている。

なぜなら、「早く降りられる」からである。早く降りられれば、早く入国審査に向かうことができる。早く入国審査を受けられれば、早く空港から出ることができる。

国外の入国審査は手際の悪い人が多いので予想以上に時間がかかる。だから、早く降りてさっさと入国審査に向かえる「前」の方が良いというのが私の考え方だ。

これをまとめると、東南アジアに向かうフライトの場合、私は「飛行機の前側で、かつ通路側の席」を選ぶということになる。

あなたは、どうだろうか?



東南アジアに向かうフライトの場合、私は「飛行機の前側に近い席の通路側」を選ぶということになる。あなたは、どうだろうか?


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