アメリカのラスベガスは「カジノの聖地」と言われているが、このラスベガスは退廃と堕落の街で、売春する女性たちもうようよしていることが知られている。

東南アジアではマカオがやはりカジノ大国だが、このマカオも中国大陸や台湾、韓国から売春する女性を大量に吸い寄せていることが知られている。

カジノというのは「ギャンブル施設」を指しており、そこではルーレットやスロットマシーンやブラックジャックやポーカーのようなカードゲームが行われて大金が飛び交っている。

財産をすべて失ってしまう人もいるのだが、逆に大金を手に入れる人もいる。勝てるかどうかは運次第であり、いつも勝てるわけでもいつも負けるわけでもない。

ハマればどんどん負けていくのだが、逆に勝てると思っていなかったのに、たまたまツキがあってちょっとした小金が転がり込んでくることもある。

たとえば、10万円という金が突如として自分の手の中に転がり込んでくる。

そうすると、どうするのか。ツキに恵まれて小金を手に入れた人は幸運を喜んでそれを貯金するのではなく、アルコールとセックスに散在してしまうのである。


ギャンブル場の横には、風俗店が山ほどある理由


努力しないで手に入れた金を、ほとんどの人が空に金をばらまくように使ってしまう。誰もが同じ傾向を示す。有頂天になって気前良く使い捨てる。

まるで簡単に手に入れた金は、すぐに使わなければならないという決まりでもあるかのようにそうする。

だから、ラスベガスやマカオのような鉄火場でギャンブルで勝って小金を手に入れた男は、それをアルコールとセックスで一瞬にして蕩尽する。

売春する女性がそこに集まっているのは、ギャンブラーのそうした心理を読んでいるからだ。ギャンブラーは惜しげもなく金を使うので、売春する女性たちにとって彼らは「最高のカモ」と化す。

どこでもそうだ。

日本でも、ギャンブルで大穴を当てた男が、その日のうちに風俗街で散財する。だからギャンブル場の横には、必ず風俗店が山ほどあったりする。

2007年に大規模摘発されるまで、埼玉県の西川口は新宿歌舞伎町や吉原よりも栄えていた風俗街だった。

西川口が巨大な風俗街になったのは、近くに競輪(オートレース)の公営ギャンブルがあって、そこに通っていた男たちが小金を手に入れると、その日のうちに風俗で金をばらまいていたからである。

西川口で舞っていた金は、ギャンブル中毒になった男たちのものだったのだ。

公営ギャンブルと言えば、その代表は競馬だが神奈川県では川崎競馬場が有名だ。ところで、川崎の風俗街と言えば堀之内のソープ街だが、堀之内はどこにあるのか。言うまでもない。川崎競馬場の「隣」である。

競馬で大穴を当てた男たちは、手に入れた小金を帰りの川崎駅にたどり着くその間に、堀之内の歓楽街できれいさっぱりに使って、すっからかんになって帰る。

努力しないで手に入れた金、バクチで手に入れた金は「あぶく銭」と言う。誰もが「あぶく銭」は使ってしまうべきだとでも言わんばかりに散財する。



ラスベガスに美しい女たちは付きものだ。ギャンブルで勝って小金を手に入れた男は、それをアルコールとセックスで一瞬にして蕩尽するからだ。

あぶく銭は、通常の金よりも身につけるのが難しい


日本で言うところの「あぶく銭」は、欧米では「ハウスマネー」と呼ぶ。ハウスとは何を意味しているのか。言うまでもない。それはカジノを指している。

カジノで手に入れた金は、誰もが荒っぽく散財するというのは昔から知られていたわけで、だから欧米人はこれを「ハウスマネー」と呼び、経済学者はこの現象を「ハウスマネー効果」と呼んだのだ。

ラスベガスやマカオの売春ビジネス、あるいは西川口の歓楽街、堀之内の歓楽街は、まさに「あぶく銭は、その日のうちに使ってしまえ」というハウスマネー効果によって成り立っていた。

しかし、客観的かつ冷静に考えると、この現象はなかなか不思議な心理状態である。

たとえば、ギャンブルで勝って期待もしていなかったのに急に10万円を手に入れたとする。

地道に貯めた10万円もギャンブルで手に入れた10万円も同等の価値を持っている。あぶく銭だから「この10万円は価値が低い」ということにはならない。

ところが、である。心理的にはそうならないのだ。

必死で働いて手に入れた金は「大切な金だから貯金しよう」という話になって、実際に堅実に貯金する。

ところが、ギャンブルで手に入れた金は「どうせバクチで手に入れたのだから、ぱっと使っても惜しくない」と考える。

「この10万円には価値がある」「この10万円には価値がない」と金を区分けする。その10万円がハウスマネー(あぶく銭)だと判断したら、何のためらいもなく使ってしまう。

本当は、幸運が左右して手に入れた金こそ貯金することによって最大の複利効果を手に入れることができるのに、人はどうしてもそれができない。

あぶく銭は、通常の金よりも身につけるのが難しいのだ。

多くの人は、あぶく銭を身につけることができない


ギャンブラーが、たまたまツキが回って手に入れた金を散財してしまうのを、バクチをまったくしない堅実な人は「馬鹿だな」と冷静に思うかもしれない。

しかし、そうした堅実な人もボーナスが入ると大きく散財したり、道ばたで1万円を拾うとその日のうちに使ってしまうような行動を取る。

昼職をしているときは1円でも無駄にしない女性でも、風俗で働いたりするようになると途端にティファニーだのルイヴィトンだのと言い出すことになる。

これらは、すべて「あぶく銭は、その日のうちに使ってしまえ」というハウスマネー効果の心理の中にある。

ここから逃れるにはどうしたらいいのか。

唯一の方法は、その金をすぐに銀行口座に入れて1週間、2週間、1ヶ月となるべく長く「寝かせる」ことだ。そして「ツキがあった」ということすらも忘れるのだ。

そうすると、いつしかそれは「あぶく銭だった」という概念が消えて大切な貯金の一部となる。ツキで手に入れた金は、ツキがあったという高揚心を忘れることで残すのである。

浮かれた気持ちの中で判断したことは、そのほとんどが間違っていることが多い。無意識にハウスマネー効果が働いて、荒っぽい金の使い方になるからだ。

しかし、こうした心理が分かっていても、幸運が自分に巡ってきて冷静になれる人はほとんどいない。「あぶく銭は、その日のうちに使ってしまえ」という気持ちを抑えられる強靱な精神を持った人はとても稀なのだ。

だから、カジノで売春する女性たちが食いっぱぐれることはないし、公営ギャンブルの隣にできた歓楽街もギャンブルが賑わっている間は絶対に廃れることがない。

あなたは、「あぶく銭」を手に入れたらどうするだろうか。やはり、使ってしまうだろうか。それとも鉄の意志を発揮して貯めるだろうか。

ハウスマネー効果から推測すると、恐らくあなたもまた「あぶく銭」は使ってしまうのかもしれない。人間とは、往々にして答えが分かっても正しく行動できない。そんなものだ。



マカオ。カジノで幸運を得た男たちのハウスマネー効果を狙って、中国・台湾・韓国から続々と美しい女たちが売春ビジネスのために集まり、声をかけられるのを待っている。


あなたは、「あぶく銭」を手に入れたらどうするだろうか。やはり、使ってしまうだろうか。それとも鉄の意志を発揮して貯めるだろうか。



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