私たちが漠然と信じているものは、何も根拠がないことの方が多い。

たとえば、多くの人は自分があと何十年も生きると根拠もなく思い込んでいる。だから、「明日死ぬ」というのはあり得ないと考える。

しかし、人間は毎日どこかで誰かが突発的に死んでいる。

人間はいつか死ぬのだから、自分が明日死んでも何ら不思議ではない。いや、あと数時間後に、何かが起きて死ぬ可能性さえある。それは突然やって来る。

たとえば、日本は安全な国であると言われているが、それでも年間で60万件から80万件の交通事故が起きており、その死者も少なくとも3000人以上になる。

10年前は8000人を超えていたことを考えると、事故死はかなり減ったが、それでも数千人が「突然」命を落としているのだから決して少ない数ではない。

交通事故に巻き込まれて死んでしまった人は、「今日、自分が死ぬ」とは想像すらしていなかったはずだ。その家族も同じだ。それは、いきなり巻き込まれる性質のものであり、予期することはできないのである。

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