自分が奴隷化しているのに、それが分からないということはあり得るのだろうか。奴隷が、奴隷と気付かないで奴隷的人生を生きるというのはあり得るだろうか。

もちろん、あり得る。あり得るどころか、「奴隷化されていることに気がつかない」という状況は今の私たちの社会でも普通に観察することができる。

たとえば、極端な例として北朝鮮を見て欲しい。

北朝鮮の国民は他国の情報にアクセスすると極刑に処せられる。隣国のテレビを見たというだけで強制収容所送りとなる。自由に情報にアクセスすることができない。

情報は政府によって完全に規制されており、政府が一方的に流す情報を信じるように強制されている。そして、政府は隣人を監視することすらも奨励している。子供が親を密告することもある。

北朝鮮では、体制に疑問を持つのは危険なことなのだ。だから、北朝鮮の人民は生きていくために体制に服従し、疑問を抱かないように生きる。それが続くとどうなるのか。

体制を賛美するように教育され、賛美する人間だけが生き残ってきたので、進んで隷属して生きるようになる。やがて、自分が奴隷であることを忘れた奴隷になって、奴隷的人生を生きることになる。

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