「痛みを感じることなく、きれいな身体で、安らかに、そして迅速に、確実に、死にたい」と思う人もいるはずだ。

回復の見込みがない病気で死の淵にある時、激しい苦痛にのたうち回りそれが死ぬまで続くのが確実な時、あるいは老齢で弱り切って本人が安楽死を求めている時、あるいは完全に脳機能が停止しており、家族が安楽死を求めている時……。

安楽死が認められても良いと思われるケースは数多くある。

しかし、多くの国では安楽死は認められない。病院は「人を生かす」ために活動している場所であり、「人を殺す」場所ではないからだ。患者の状態がどうであれ、最後まで人を生かすのが医療の基本でもある。

また、家族が求めているからと言って、医師がそれに応えるのは法律的にも禁止されている。無理に行うと、それは医師による殺人行為となる。

そのため、日本を含めて多くの国で安楽死は認められていない。日本は2024年には団塊の世代のすべてが75歳以上となり、2026年には5人に1人が認知症患者になる。

寝たきりの患者も増え、すでに本人の意志は朦朧とし、自分で自分の食事をも取れず、胃内に管を通して栄養を送り込んで「本人の意志とは無関係に生かされている高齢者が爆増する。

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